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大学生のための、理化学研究所で研究するガイド

はじめに

私は今、博士課程の大学院生をしており、理化学研究所という研究機関で研究をしています。

高校生の頃から理研には憧れていて、いつかは理研で働きたいと考えていました。 一時期は不祥事などもありましたが、やはり素晴らしい研究環境であることに変わりはありません。 ここに来るには、博士号をとってその後ですごく優秀な実績を出して認められる、くらいしか方法は無いと考えていました。 しかしながら、実際にはそうではありません。

この記事では、理研にあこがれる高校生や大学生が理研で活動するには、どのような入り口があるのか、ということを紹介したいと思います。

そのためには、手続き(身分の取得)と研究室探しの二つをクリアする必要があります。 本記事ではその両方を紹介したいと思います。

1、手続き方法

学生で主な方法としてとれるのは、主に3種類のパスがあります。 このうち、私は②、③の方法を利用しました。

①アルバイト

これは学部生から可能です。 まずは理研の採用情報を見てみて、そこにパートタイマー募集が無いかを探してみます。 研究室所属になる前ならば、これしかルートは無いと思います。

主には、プログラマーか実験補助が多いと思います。 個人的なおすすめはプログラマーです。 実験補助よりも汎用性の高いスキルであるためです。 私自身、もともとコンピュータが好きだったこともあり、始めは民間のベンチャー企業でアルバイトをしていました。 あるとき、理研主催の学生向けイベントで知り合ったあるPIの先生に誘われて、その研究室で開発しているソフトウェアのプログラミングを手伝っていました。

②、研究指導委託もしくは連携大学院制度

研究室配属後、もしくは大学院生(修士・博士)になったらこのルートを使って理研で研究をすることが可能になります。 この方法を使うためには、大学(院)と理研の間で協定が締結されていることが条件になります。

http://www.riken.jp/outreach/partnerships/ ここに協定の締結を行った大学院のリストがあります。とりあえずは、ここに書いてあるところに入学をするのが良いでしょう。 ちなみに、私の出身大学(東京工業大学)は、修士課程は2年のうちの1年しか委託してもらうことは出来ないという学内ルールが存在します。

大学院の専攻に、理研の連携教授などの職名の先生がいると、大抵理研で研究をすることになります。 この場合は、指導委託扱いにならないので、修士の2年間ずっと理研で研究が可能でした(東工大の場合)

③、大学院生リサーチアソシエイト

博士課程の大学院生になると、この方法をとることができます。理化学研究所の非常勤職員として、お給料をもらいながら研究をさせてもらえる制度です。 この方法は博士課程の学生しか利用できませんが、これを目論んで、修士課程までは②の研究指導委託制度を利用して研究活動をするのは悪くないと思います。 待遇は、月164000円です。ここから生活費や国民年金、学費等の支払いが必要となってきます。

http://www.riken.jp/careers/programs/#studentlevel

私は博士課程から理研に移りましたが、D1, D2の二年間は落ちたり補欠だったりで、結局採用して頂けたのはD3になるタイミングでした。

2、研究室探し

こちらはむしろ楽しみながら行った方が良いです。 最終的には、自分からコンタクトをとっていきましょう。

まず、非常にざっくりですが、各事業所の分担をここに記します。 和光は、物理、化学系、それと脳科学系の研究室がメインですが、生物系(脳科学を除く)のラボもいくつか存在します。 有楽町線副都心線の終点である和光市駅からは徒歩で15分ほどです。

横浜は、医科学系がメインです。免疫などの研究が盛んで、実験用のマウスなどもたくさんいると聞いたことがあります。鶴見駅からバスで行きます。 筑波はバイオリソースセンターという、遺伝子組み換えなどを行った実験動物(遺伝子ごとに組み換え動物を作るのは結構難しいらしく、それをここでストックしておくようです)のセンターがあります。(私は行ったことない) 大阪・神戸は主に生物学の研究を行っています。

あとは神戸に計算科学研究機構(スパコンの京があるところ)や兵庫県の播磨にSpring-8があります。

①一般公開

理研の主な事業所(和光、横浜、つくば、大阪、神戸など)はいずれも一般公開をしています。和光とつくばは大体4月末のことが多いです。 普段理研の中にいても、自分のいる研究室以外のところに行く機会は(学生ですし)あまり無いので、この機会にいろいろと見せてもらえるのは楽しいです。

理研の広報誌

理研からは、毎月広報誌が出ていて、そこで数研究室が取材されています。これを広く見てみて、興味のありそうな研究室を探すのもありです。 私も現在の先生を初めて知ったのはこの広報誌です。それを基にコンタクトをとっていきました。

③その他の講演会など

一例として、理研は毎年、年末ごろに科学講演会というのを行っています。 http://www.riken.jp/pr/blog/2016/161122_1/ こういうのに参加してみるのもありだと思いますが、毎回3名程度の先生しか講演されないので、それほど効率のよい探し方とは言えないかと思います。

④学生向けのセミナーなど たとえば、神戸の理研などは、

QBiC スプリングコース2017

のようなセミナーを毎年開催しています。こういうのを行っているセンターもありますので、機会があれば積極的に参加するのもありだと思います。 私も学部4年生のころに参加したこのスプリングコースで知り合った先生から、プログラマとして雇っていただきました。

ここまで理研に限って述べてきましたが、他にも国内の様々な国立の研究所にはいろいろと活動に参加する方法があります。 興味のある方はぜひ調べてみてください。