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たまに書きます。

気になって調べたことを書いていきます。まずはAboutページをご覧ください。

理論化学の本を紹介していく(その1、超入門)

しばらく忙しくて全然書くことができなかった。 けれど何とか生きています。順調に理論化学の博士課程学生をやっています。

さて、相変わらず本は結構読んでいるのですが、最近若干の消化不良になっています。 せっかくなので、読んだ本のことを文章で記録することが重要かと思い、そのモチベーションとしてアマゾンアソシエイトIDに登録しました。 なるべく自分が「なるほど」と思ったものを紹介していきたいと思います。 もし興味を持つようであれば買ってください笑

とりあえず初めてなので、自分の専門分野に関する本を紹介したいと思います。

僕が専門にしているのは量子化学という物理化学という物理化学の一分野です。 どうもこの分野は、大学に入りたての人には非常にわかりづらい分野なのだけど、その勉強に有用な本を紹介したいと思います。

大学で始めて学ぶ化学の授業は、量子化学の分野であることが多いと思います。 自分の時はいきなりシュレーディンガー方程式なるものが出てきて、よくわかりませんでした。

そういう場合は、とりあえず量子化学ノートを読みましょう。

単位が取れる量子化学ノート (KS単位が取れるシリーズ)

単位が取れる量子化学ノート (KS単位が取れるシリーズ)

この本は、シュレーディンガー方程式を天下り的に紹介した後で、例題をいくつか解いて、最終的にはリッツの変分法まで行きます。これを土台にしながら、軌道理論というのを抑えていけばよいと思う。

量子化学をはじめて習う人が押さえるべきポイント

シュレーディンガー方程式そのものは、古典力学ニュートン方程式しかなかった時代に、それは頭の良い人たちが苦労して導出した式です。 しかし、そのプロセスは、超入門期に抑えるポイントではないと思います。 まず抑えるべきは、

  1. シュレーディンガー方程式の形(時間を含む方程式と、時間を含まない(定常状態という)方程式)の形を押さえる

  2. 波動関数の意味を知る

 実際には、これは非常に難しい問題です。ただ、数値的には、それを二乗した場合に電子の存在確率になると教えられます。 波動関数を解くこと≒電子がどの辺にどのくらい集まるかを知ることができる、程度に抑えればよいです。

 さらに、電子の存在確率、というのは、トータルの電子数をかけてやれば、ある座標に電子が何個いるのか、ということになります。専門の人たちの間ではこれを電子密度(charge density)と呼びます。

  1. 井戸型ポテンシャルの波動関数を解く。

 これは必ず出てくる例題です。まずは、無限に深い1次元井戸型ポテンシャルの問題を解きます。これは覚えるくらい何度もやるべき。これがそのままテストになるという大学もあります。  これができたら、3次元の井戸型ポテンシャル問題を解きましょう。といっても、xyz座標は独立なので、変数分離の仕方を覚えるだけです。

とりあえずこの3点を抑えれば、あとはなんとかなります。最低限のことは自分で勉強できるだけの基礎知識はつく、ということです。

この後で調和振動子や水素原子の波動関数を解く、という問題が出てきます。これは実際には自分で解くことは(仮に専門にしたとしても)ないので、一度写経するつもりでやればよいです。

この本は水素原子が終わったら、変分法というものが出てきます。これは、波動関数という原理的に解けない式にたいして、近似を導入する際のとても重要な手法なので抑えるのが良いかと思います。

自分でも一度棚卸の意味も含めてこのように書いてみると色々思い出して良い。